お客様や家族をお迎えする「玄関」
いつもスッキリした状態をキープしたいのが本音ですが、現実は家族の靴が脱ぎ散らかされてごちゃごちゃ……。
毎日「靴くらいちゃんと片付けてよ!」と怒り疲れ、虚しくなっている方も多いのではないでしょうか。
「家族の意識が低いから」「我が家が狭いから」と諦める必要はありません。
玄関の靴が出しっぱなしになる本当の原因は、住む人の性格ではなく「玄関の動線と収納の仕組み」にあるのかも?
今回は、今の家に住んだまま、間取りを変えずに靴の出しっぱなしを劇的に減らす「動線の模様替え」アイデアをお伝えします。
なぜ玄関に靴が出しっぱなしになるのか?本当の原因は「1〜2歩の不便さ」
家族の意識ではなく「動線のストレス」が片付けを邪魔している
靴を脱いでから、玄関タイルの上をわざわざ1〜2歩歩いて靴箱に入れに行く。
この「たった1〜2歩の動作」が、疲れて帰ってきた家族にとっては大きなハードルになります。
玄関は、宅配便のダンボールや生協のストックBOX、お子さんのベビーカーや三輪車など、モノが集まりやすい場所です。
床置きが山盛りある状態で「靴を片付ける」というアクションをするのは、実は想像以上に無理があります。
プロが見た現場のリアル!「玄関扉が重い」だけで靴は放置される
私が以前お伺いしたお宅で、玄関収納に大きな折戸がついている家がありました。
しっかりとした素敵なドアだったのですが、造りが重く、開け閉めするのに少し力が必要な仕様になっていたのです。
生活習慣をヒアリングする中で、まさにその「扉の重さ」こそが、靴をしまう気を削いでいた原因でした。
【間取りを変えない対策1】今すぐできる!「動作のストレス」を減らすアイデア
来客時以外は「扉を開けっ放し」にするだけの驚きの効果

いっその事
開けっ放しにする?
「扉が重くて開けるのが面倒なら、いっそのこと開けっ放しにしてみませんか?」
そのお宅でそうご提案し、普段は扉を開けたまま過ごしていただいたところ、それだけで靴の脱ぎっぱなしが劇的に減りました。
「靴箱の扉を開ける」というワンアクションが減るだけで、人は自然と靴を戻せるようになります。来客時だけ扉を閉めれば見た目も問題ありません。
手書き図面で解説!靴を脱いだ足で「手が届く位置」に収納を作る
マンションなどでよく見かける2つの間取りを例に、なぜ片付けやすさに差が出るのかを解説します。
玄関ドアを開けると、室内へ進む動線上に玄関収納があるタイプです。
靴を脱いで上がった状態のまま、手が届く位置に収納があります。

玄関ドアを開けると、玄関収納と廊下が左右に分かれているタイプです。
靴を脱いで室内へ進む動線と逆方向に収納があるため、一度脱いだ靴を片付けるためにタイルの上を歩き直すか、かがんで手を伸ばす必要があります。
Bタイプのような配置の場合、わざわざ振り返らなくても**「靴を脱いだ足のまま手が届く位置」**に靴の指定席を作ってあげることが、模様替えの大きなポイントになります。
【間取りを変えない対策2】壁面・既製品を使った「ちょい足し模様替え」
今ある間取りを壊さなくても、玄関ホールの壁面を少し活用するだけで動線は大きく変わります。
壁面ラックを活用!子どもでもワンアクションでしまえる高さに

商品はベルメゾン様の画像をお借りしました。
商品のPRではなくて(個人的には好みですが)考え方のおはなし。
玄関ホールの壁面に薄型の壁面ラックを取り付け、普段履く靴専用のスペースを作ってみてください。
これなら、靴を脱いで部屋に入ろうとするその動線上で、足を汚さずにサッと置くことができます。
お子さんの背丈に合わせた高さに設置すれば、「自分の靴は自分で置く」という習慣も自然と身につきます。
廊下側・玄関ホール側の「デッドスペース」を活かす
Bタイプのような間取りでも、玄関から廊下に上がる手前の壁やデッドスペースに小さな棚やスリムラックを「ちょい足し」するだけで、動線上の収納スペースが完成します。
【補足】将来的に「プチリフォーム」を検討するならこんな方法も
「靴の絶対数が多すぎて、どうしても既存の靴箱に入りきらない」というケースもあります。
動線の模様替えで解決できますが、将来的に大工工事やリフォームを検討できるタイミングが来たら、以下のような工夫も有効です。
廊下収納の半分を活かす「部分的な大工工事」アイデア
廊下にある収納スペースの半分を削り、玄関側から出し入れできる靴収納に変更する方法です。
また、靴の泥汚れや臭いが気になる方は、玄関ポーチのタイル側から出し入れできるオープン棚にする案もあります。
暮らしの数だけ、最適解は存在します。扉を付けるか付けないか、どこから出し入れするかなど、ご家族の行動パターンに合わせて柔軟に考えていきましょう
暮らしに合わせた「仕組みづくり」で玄関はすっきり変わる
靴が出しっぱなしになるのは、家族の性格のせいでも、あなたの家事が足りないからでもありません。ただ「今の動線と収納の仕組み」が、暮らしに合っていないだけです。
扉を開けておく、壁面に少しだけ棚を足す、脱ぐ場所に合わせた配置に変える。
そんな小さな「動線の模様替え」ひとつで、毎日のイライラは驚くほど解消されます。
あなたのおうちに合った「片付けやすい仕組みづくり」を、これからも応援しています。





